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このコンテンツの監修

弁護士法人法律事務所リンクス
代表弁護士 藤川 真之介

交通事故の示談金の相場!

いくらが妥当?示談してはダメな7つの場合を教えます。

交通事故の示談金はいくらもらえる?

交通事故の示談金はいくらぐらいが妥当なのか、交通事故の相手方保険会社から提示された金額を見て悩んでしまう方は少なくありません。

実際のところ、交通事故の示談金には、怪我の大きさや後遺障害の有無などごとに、おおまかな相場・金額感があります。この記事では、交通事故の示談金の相場をご紹介します。

交通事故の示談金の相場

結論から言えば、交通事故の示談金の相場は、交通事故で負った怪我・被害の重さにより大きく異なります。そのため、たとえば「30万円です」「100万円です」といったように、特定の金額でいくらになるかをご紹介することはできません。
交通事故被害者の方が請求できる示談金の目安としては、日弁連交通事故相談センターが刊行している「民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準」(赤い本)に掲載されている入通院慰謝料基準が参考になります。交通事故で負った怪我による入院期間・通院期間の長さ別で、請求可能な金額のおおよその目安を確認できます。

入通院慰謝料基準には、骨折など重症を負った場合の入通院慰謝料をまとめた別表Ⅰ、むち打ち・打撲・ねん挫など他覚症状のない軽症の入通院慰謝料をまとめた別表Ⅱの2種類があります。

ご自身の入院期間・通院期間をふまえ、自分がどこにあてはまるか、ご確認ください。

骨折など重傷の場合の示談金相場

交通事故により骨折など重症を負った場合の示談金の相場は以下の通りです。

赤い本 別表Ⅰ入通院慰謝料基準(単位:万円)
入院期間 1月 2月 3月 4月 5月
通院期間 53 101 145 184 217
1月 28 77 122 162 199 228
2月 52 98 139 177 210 236
3月 73 115 154 188 218 244
4月 90 130 165 196 226 251
5月 105 141 173 204 233 257
6月 116 149 181 211 239 262
7月 124 157 188 217 244 266
8月 132 164 194 222 248 270
9月 139 170 199 226 252 274
10月 145 175 203 230 256 276
11月 150 179 207 234 258 278
12月 154 183 211 236 260 280

むち打ち・打撲・ねん挫など他覚症状のない軽症の場合の示談金相場

交通事故によりむち打ち・打撲・ねん挫など他覚症状のない軽症を負った場合の相場は以下の通りです。

赤い本 別表Ⅱ 入通院慰謝料基準(単位:万円)
入院期間 1月 2月 3月 4月 5月
通院期間 35 66 92 116 135
1月 19 52 83 106 128 145
2月 36 69 97 118 138 153
3月 53 83 109 128 146 159
4月 67 95 119 136 152 165
5月 79 105 127 142 158 169
6月 89 113 133 148 162 173
7月 97 119 139 152 166 175
8月 103 125 143 156 168 176
9月 109 129 147 158 169 177
10月 113 133 149 159 170 178
11月 117 135 150 160 171 179
12月 119 136 151 161 172 180

他覚症状とは「レントゲン、MRI、CT、その他 医師の診断・検査を通じて、客観的に問題を認識できる症状」を指します。むち打ち症の場合、本人は痛みや異和感を感じているものの、検査では異常が見つからない、というケースもあり、そうした医学的な見地から顕著な異常を確認できない軽症に対しては、この別表Ⅱを入通院慰謝料の基準として使用します。別表Ⅱには、別表Ⅰと比較して全体に低めの金額が設定されています。

後遺症が残る場合は後遺障害慰謝料が加算

交通事故で負った怪我が原因となり、治療終了後も痛みや異和感、運動障害、醜状障害など後遺症が残る場合は、入通院慰謝料とあわせて後遺障害慰謝料を請求できます。

後遺障害慰謝料を請求するには、医師の診断~損害保険料率算出機構・自賠責損害調査事務所による調査を経て、後遺障害等級認定を受ける必要があります。後遺障害慰謝料で請求できる金額は、等級のレベルに応じて設定されています。

等級 慰謝料額
第14級 110万円
第13級 180万円
第12級 290万円
第11級 420万円
第10級 550万円
第9級 690万円
第8級 830万円
第7級 1000万円
第6級 1180万円
第5級 1400万円
第4級 1670万円
第3級 1990万円
第2級 2370万円
第1級 2800万円

また、後遺障害等級の認定を受けた際は、慰謝料の他「後遺障害による逸失利益」を請求することができます。逸失利益とは、後遺障害がなければ本来受け取れたはずの将来に渡る利益のことで、被害者の収入や生計状況に応じて請求できる金額は異なります。

保険会社から届いた金額が低い場合、示談金を増額できる可能性

ここまでに示した表で確認した自分の入通院慰謝料、後遺障害慰謝料をふまえ、保険会社から届いた示談金と比較してみてください。
保険会社が提示してきた金額の方が低い場合、あなたの示談金は増額できる可能性があります。

示談金の金額に差が出る理由は基準の違い

上記でご紹介した入通院慰謝料・後遺障害慰謝料は、弁護士基準(裁判基準)と呼ばれる交通事故慰謝料の算定基準です。一般的に、保険会社が採用する基準(任意保険基準)は、弁護士基準に比べ金額がかなり低く設定されています。
弁護士基準と任意保険基準で金額に差が出るのは、こうした算定基準そのものに違いがあるからです。

交通事故の示談金・慰謝料の3つの基準について詳しく差は別ページでも解説しているので、参考にしてください。

交通事故 示談金のケース別事例

  • 交通事故 示談金が30万から増加した事例
  • 10対0での交通事故における示談金相場(事例または判例)

怪我なしの交通事故の場合、示談金は物損の補償のみ

なお、怪我のない交通事故の場合、車の修理代など、事故によって発生した損害を補償をする金額のみ請求可能です。怪我人のいない物損事故では、原則、慰謝料の請求は認められません。これは、交通事故における慰謝料というものは、交通事故で怪我をした人の精神的苦痛を慰謝する目的のお金であり、物損のみの損害の場合、一般的に財産的な損害が賠償されることで、精神的苦痛も慰謝される、と考えられているためです。

交通事故の示談金はいつ受け取れる?

交通事故の示談金が受け取れるのは、示談成立後、約10日~2週間月程度の間で入金されるケースが一般的です

保険会社が定める約款上では「請求完了日からその日を含めて30日」と設定されているのが通常ですが、実際は、示談成立後30日より早いタイミングで示談金を受け取れるケースが大半です。

示談してはダメな7つの場合

交通事故の示談交渉において、被害者が最も多くやりとりする相手は、加害者の加入している保険会社の担当者です。加害者本人や加害者の代理人弁護士とやりとりするケースもあるかもしれませんが、大半のケースでは、相手方保険会社が示談交渉の相手となるのが一般的です。
加害者側の保険会社の担当者が一番望んでいるのは被害者がおとなしく示談してくれることです。被害者がおとなしく示談してくれれば、保険会社が払うお金は少なくて済みます。そのためにあらゆる手段を駆使します。
時には心無い言葉で被害者を怒らせ、時には連絡しないことで被害者を不安にさせ、精神的に追い込んできます。
交通事故の素人である被害者は、このような示談交渉のプロを相手としなければならないため、不本意ながらも示談することになってしまうのです。

しかし、加害者側保険会社の担当者が提示する示談金のほとんどは正当なものではなく、弁護士に相談すれば大幅に増額する場合がほとんどです(弁護士費用を差し引いても増額することが多いです)。

特に、次の7つの場合にはすぐに示談してはいけません。

  1. 休業補償が1日5700円(6100円)の場合
  2. 休業補償の日数が少ない場合
  3. 慰謝料が1日4200円(4300円)の場合
  4. 慰謝料に当社基準とか任意保険基準と書いている場合
  5. 後遺障害の補償の内訳がよくわからない場合
  6. 後遺障害慰謝料が自賠責基準など低額の場合
  7. 後遺障害逸失利益の計算がよくわからない場合

のような場合に示談してはいけない理由は後で詳しくご説明しますが、その前になぜ加害者側の保険会社の担当者が提示する示談金が正当なものでないのかについて、説明させてください。

被害者本人による示談交渉には限界がある

みなさんは、保険会社に対して、どのようなイメージをお持ちでしょうか。
大企業でまさか被害者を騙すようなことはしないと思っているかもしれません。

しかし、保険で利益を上げようと思えば、被害者への補償を減らすしかありません。
保険会社の利益は契約者からもらう保険料から被害者に支払う保険金を差し引いたものだからです。
つまり、保険会社は、交通事故の被害者に補償すればするほど、利益が減ってしまうのですから、営利企業としてできるだけ利益を確保するため、示談金を少なくするしかないのです。

このページでは、先ほどお示しした示談してはダメな7つの場合について詳しくご説明します。
交通事故の被害者として、ここで得た知識を活用することで、ある程度示談金を増額することができるかもしれません。
しかし、それでも被害者ご本人に示す金額は、法的に正当とされる裁判基準に達することはありません。

なぜでしょうか?

それは、保険会社の担当者にとって、被害者が弁護士に依頼しなければ裁判を起こされる恐れを感じないからです。

保険会社の担当者は、弁護士を相手にして初めて、裁判になるかもしれないという危機感を持ちます。
そして、裁判を起こされれば、会社が弁護士をつけなければならなくなり、会社に余分な費用を支払わせることになることを恐れます。

そこで、保険会社の担当者は、被害者が弁護士に依頼して初めて、法的に正当とされる裁判基準の示談金を支払うことを検討し始めるのです。

もちろん、弁護士であれば誰でもよいというわけではありません。
示談交渉にはノウハウがありますので、示談金増額実績が豊富な弁護士に相談しなければ、よい成果が得られるとは限らないのです。

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では、示談してはダメな7つの場合について詳しく説明します。

1 休業補償が1日5700円(6100円)の場合

保険会社は、サラリーマンや公務員のように勤務先から休業日数や給与減少額を証明してもらえる方以外の休業補償については、自賠責基準の日額5700円(2020年4月1日以降に発生した交通事故については6100円)しか認めないことで、休業補償を減額しようとします。

例えば、主婦の場合、本体支払わなければならないのは女性の平均賃金であり日額は1万円程度になりますが、日額5700円(6100円)しか支払おうとしませんし、自営業者や会社経営者の休業補償についても、とてもシビアです。

このような場合、弁護士に相談することで休業補償を増額できる可能性があります。

2 休業補償の日数が少ない場合

保険会社は、示談前の段階で、被害者が休業が必要と訴えても、休業の必要性を認めなかったり、休業補償を打ち切ったりします。

これは示談の際にも変わらず、保険会社が示談金を提示する際の休業補償の日数が、実際の休業日数よりもはるかに少ないということはよく起きています。

このような場合、弁護士に相談して休業の実態を証明してもらうことで、休業補償の日数が増えることがあります。

3 慰謝料が1日4200円(4300円)の場合

慰謝料の3つの基準

慰謝料が適正かどうかを確認するポイントとして、保険会社の用いている慰謝料の基準があります。
保険会社が慰謝料の額として自賠責基準や任意保険基準を用いている場合、それは適正な基準ではありません。
交通事故の慰謝料には自賠責基準、任意保険基準とは別に、裁判所が定める基準がありこれが正当な基準になります。

そして、通院1日4200円(2020年4月1日以降に発生した交通事故については4300円)という数字が出てくれば、これは自賠責基準の慰謝料ということになります。
自賠責基準とは任意保険がない場合などに強制保険である自賠責保険が支払う基準で、いわゆる最低補償の基準になりますので、正当な基準ではありません。

このような場合、弁護士に相談すれば、慰謝料が裁判基準まで増額する可能性が高まります。

4 当社基準や任意保険基準と書いている場合

保険会社は、自賠責基準を超える保険金の支払をできる限り抑えようとします。自賠責基準に収まれば、任意保険からの支出はなく、保険会社が儲かるからです。保険会社も営利企業なのです。

しかし、保険会社と言えども、このインターネットで知識が蔓延している時代ですので、少し勉強している被害者の方を相手とする場合には、自賠責基準の慰謝料では納得してもらえないことは分かっています。この場合に保険会社が持ち出さすが任意保険の基準という保険会社内部で作られた根拠のない基準です。しかし、この基準も裁判基準に比べれば、とても低いものです。

保険会社が本来支払われなければならない慰謝料の額は、裁判所が定めた裁判基準の額です。
日本は法治国家ですので、裁判所が定めている基準が正当な基準になるからです。
弁護士に相談することで、正当な裁判基準での慰謝料の支払いを求めることができます。

では、3つの基準では慰謝料にどれくらいの差が出るのでしょうか?

※以下の表は2020年3月31日以前に発生した事故の場合の差額です。

自賠責基準と裁判基準での入通院慰謝料の差額

入通院の期間(日数) 自賠責基準 裁判基準 差額
入院1ヶ月 12万6000円 53万円 40万4000円
入院3ヶ月 37万8000円 146万円 108万2000円
通院3ヶ月(週3日) 30万2400円 72万円 41万7600円
通院6ヶ月(週3日) 60万4800円 120万円 59万5200円

※ むちうちの場合、裁判(弁護士)基準は3分の2になります。
※ 裁判(弁護士)基準は、近畿地方の裁判所の基準です。

このように、自賠責基準と裁判基準では、入通院慰謝料にかなりの差が生じますので、弁護士への早めの相談をお勧めします。

5 後遺障害の補償の内訳が分からない場合

後遺障害の補償には、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益という2種類の補償があります。

後遺障害慰謝料は、後遺症が残ったことによる精神的苦痛に対する補償です。
後遺障害等級によって決まりますので、後遺障害等級が高くなればなるほど、後遺障害慰謝料は高額になります。

後遺障害逸失利益は、後遺症が将来の仕事・家事に与える影響に対する補償です。
これも、後遺障害等級に合わせて、次の3つの数字を掛け合わせて、補償額を決めることになります。

  1. 被害者の収入(職がない方の場合は働いたら得られる見込みのある収入)
  2. 後遺障害等級に対応する労働能力喪失の割合
  3. 後遺障害が影響を及ぼす期間(労働能力喪失期間

もし、保険会社の提示を見ても、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益の内訳がよく分からなかったり、内訳が書いてあっても金額の根拠がよくわからないという場合には、保険会社が後遺障害等級に見合った補償額を提示していない可能性が高いです。

後遺障害の補償の3つの基準

後遺傷害の補償にも、慰謝料と同じく3つの基準があります。

自賠責基準 自賠責が定めている基準(最低補償の基準)
任意保険基準 保険会社が勝手に定めた基準(自賠責基準+α程度)
裁判基準 裁判所が定めた正当な賠償金の基準

特に、保険会社から次のような金額が提示されている場合には、自賠責基準の提示になりますので、ご注意ください。

後遺障害等級 1級 2級 3級 4級 5級 6級
自賠責基準による
後遺障害の補償額
4000万円 3000万円 2219万円 1889万円 1574万円 1296万円
7級 8級 9級 10級 11級 12級 13級 14級
1050万円 819万円 616万円 461万円 331万円 224万円 139万円 75万円

後遺障害の補償はどの基準で支払を受けるかで、数百万円、数千万円の差が出てしまうので、弁護士に相談して裁判基準で支払を受けることが不可欠です。

6 後遺障害慰謝料が自賠責基準など低額の場合

次の表をご覧頂ければわかりますが、後遺障害慰謝料は自賠責基準と裁判基準とでかなりの差がありますので、保険会社の提示額が裁判基準になっているかをチェックすることが不可欠です。

後遺障害等級 1級 2級 3級 4級 5級 6級
自賠責基準による
後遺障害慰謝料
1650万円 1203万円 861万円 737万円 618万円 512万円
裁判基準による
後遺障害慰謝料
2800万円 2370万円 1990万円 1670万円 1400万円 1180万円
7級 8級 9級 10級 11級 12級 13級 14級
419万円 331万円 249万円 190万円 136万円 94万円 57万円 32万円
1000万円 830万円 690万円 550万円 420万円 290万円 180万円 110万円

裁判基準による後遺障害慰謝料に満たない金額しか提示されていない場合には、弁護士に相談することで後遺障害慰謝料を増額することができます。

7 後遺障害逸失利益の計算がよくわからない場合

後遺障害逸失利益は、後遺症が将来の仕事・家事に与える影響に対する補償です。
次の3つの数字を掛け合わせて、補償額が決まります。

  1. 被害者の収入(職がない方の場合は働いたら得られる見込みのある収入)
  2. 後遺障害等級に対応する労働能力喪失の割合
  3. 後遺障害が影響を及ぼす期間(労働能力喪失期間

したがって、被害者の方の年収、後遺障害等級が高くなればなるほど、後遺障害逸失利益は高額になります。

これに対して、保険会社は、

  1. 被害者の収入(の見込み)を正当に評価せず、
  2. 後遺障害による労働能力喪失の割合を低く評価し、
  3. 後遺障害が改善すると決めつけて、労働能力喪失期間を短く評価する

ことで、後遺障害逸失利益をできるだけ低額にし、自賠責基準に近づけようとします。

適正な労働能力喪失の割合とは?

適正な労働能力喪失の割合は、後遺障害等級に応じて決められていますので、まずこれをチェックする必要があります。
もっとも、保険会社の提示でも、労働能力喪失割合をいきなり低く評価するということは少なく、後遺障害が徐々に改善するなどと理由をつけて、数年後からの労働能力喪失割合を低く評価することが多いです。
また、労働能力喪失割合は後遺障害等級通りでも、労働能力喪失期間を短く評価することで後遺障害逸失利益を減額しようとすることがあります。

後遺障害等級 1級 2級 3級 4級 5級 6級
労働能力喪失割合 100 100 100 92 79 67
7級 8級 9級 10級 11級 12級 13級 14級
56 45 35 27 20 14 9 5

適正な労働能力喪失期間とは?

14級の場合などは最大5年とされることが多いですが、それ以外の等級の場合には最大67歳(症状固定時の年齢から見て平均余命の2分の1までの期間の方が長い場合はその期間)まで認められます。
したがって、弁護士に相談することで後遺障害が仕事に影響する期間を延ばすことが可能です。

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